金正日も三代世襲に否定的だった。ではなぜ…
北朝鮮の特徴的な内部的な要因があった シリーズ!脱中国を図る北朝鮮④
三代世襲を「物笑いの対象」
このようにして金正恩は、正式に党・国家・軍の三権を握る最高指導者にな
りました。
同年7月17日、党中央委員会などの決定によって金正恩は、朝鮮民主主義
人民共和国元帥の称号を授与されました。
その一方で金正男氏は当時、父親の金正日氏の後継問題について『東京新聞』の五味洋治記者の取材に対して、三代世襲を「物笑いの対象」とまで批判しています。
その上で同氏は、世襲は「社会主義理念にも符号しない」として、「世襲のため、北朝鮮は国力が落ちてしまうとの懸念がある」と断言しています。もっとも金正日自身も、三代世襲には最も否定的で、「息子には権力を継がせない」と繰り返し述べていたと言います。
それにも関わらず、三男の金正恩が権力を継承したのは、北朝鮮の特徴的な内部的な要因があったと、金正男氏は述べています。
(『北朝鮮の終幕』より構成)
〈シリーズ!脱中国を図る北朝鮮⑤は2日後に配信します。〉
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